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小川進さん

小川進さん

蘇原柿沢町在住 70歳

障害手帳6級 聴覚に軽い障害がある。ボランティアの要約筆記に力をそそいでいる小川さん。趣味は絵画(日本画)で各務原市美術展には平成2年から15回連続で入選している。


聴覚障害者・要約筆記のことを多くの人に知ってほしい

―― 小川さんが聴覚障害を自覚したのはいつですか?
 僕はずっと普通に会社勤めをしていたんですよ。ところが50歳をすぎたあたりから音がききとりにくくなりまして。会社だと会議がありますよね。その時に、相手が何を話しているか分からなくて大変困ったんです。隣の人に聞きかえしたり、テープレコーダーに録音して大きな音で聞いたり、いろいろやってみましたがうまくいきませんでした。
 そして、当時の会社で健康診断がありまして、聴覚検査をしました。みんなでヘッドフォーンをつけて一斉に検査するんですが、どうしても私だけ遅れるんですね。聞こえないんです。仕事もしずらかったですね。会社へ行くのがいやでした。

 そこで病院で診察を受けることになりました。それから5年間、通院と薬で治療をつづけましたが、一定レベルから聴覚の変化はなく、今に至っています。補聴器をつけるとだいぶきこえるんです、体調や環境にもよりますがね


―― そうですか。ではそれから手話を覚えたんですか?
 いえ、私は手話はあまり使えないんですよ、多少は分かりますが。聴覚障害者というとみなさん「手話で会話をするんだろう」と思われがちですが、手話を使える人は少ないんですよ。
 耳が聞こえない、聞こえにくい方の人口は非常に多いんです。人口の5%とも10%とも言われています。ただみんな言わないだけなんですよ。だから特に手話を知らない中途失聴者にとっては要約筆記者が必須なんです。

 各務原市にも難聴などの人が大勢いると思うんです。そういう人が気軽に外に出て、いろいろなイベントに参加できるように、講座や講演会にも要約筆記の方をつけていただけると大変ありがたいですね。やはり聞こえないと講座などに参加するのも足が遠のいてしまいます。多くの人が必要としていると思いますよ。

 私は最初に難聴になってからというもの「きっとこのまま聴覚を完全に失ってしまうのではないか」という思いがありました。そこで「中途失聴者手話教室」で手話を習ったんです。でも病状は進行もしないけれど後退もしない、という状況が続いて原因不明のまま、ここまできました。そういったわけで手話よりも要約筆記のほうに力を入れることになりました。

 私は「かがみの会」というサークルにはいっています。ボランティアの方たちはみんな本当に良い方ばかりで、それにすごい情熱をもっているんです。私もそれに動かされました。

市美術展佳作『ハナ・花・華(かさだ広場)』の写真  サークルに入ると、自分よりももっと障害が重いのにがんばっている方たちが大勢いることもわかります。だから、自分にできることを呼びかけていきたいと思っています。
 9月にあった福祉フェスティバルにも参加しました。筆談のためのちいさなホワイトボードを配ったんですよ。

―― 小川さんは難聴になってから外でヒヤッとした体験はありますか?
 後ろからの音は聞こえづらいですね。車の音とか。いい補聴器ができてくれるとありがたいんですけど。補聴器は一人ひとりにあったものが少ないんです。前からの音しかひろえませんし。
 それから、聴覚障害者は補聴器をつけますが、外から見ると普通の人と何も変わりません。他の人からは分かってもらえないので苦労する部分もあります。

―― 小川さんはお休みの日は何をしていますか?

 絵画が趣味なんです。とてもおもしろいですよ。失聴してからはじめましたが、今まではずっと市の美術展にも出しています。

 今現在は「目で聞くために(要約筆記者)」という作品を描いています。

市美術展佳作『ハナ・花・華(かさだ広場)』の写真
【右写真】市美術展佳作
『ハナ・花・華(かさだ広場)』


 メモ
 難聴者にとって空に輝く虹の如きあこがれの「言葉」。黄金の耳と指をもってそれを「文字」で表す「要約筆記者」。愛と情熱、真実と誠意、慈悲と癒し、生きる力と喜び

――このメモはなんですか?
 これは絵のテーマです。こういったものを表したいと今の作品を描いています。

小川さんと作品の写真
―― 小川さん、どうもありがとうございました。

講座の様子 小川さんたちの要約筆記講座は 毎週土曜日午後1時30分から4時まで、総合福祉会館で開かれています。また要約筆記に興味のある方は、かがみの会(電話・058-370-4143)へお問い合わせください。
*詳しくはトピックスをご覧下さい

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