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令和元年11月 「5カ年の発掘調査で、明らかになる坊の塚古墳」 2ページ目

ID番号 K32030更新日 令和元年11月1日

令和元年11月 「5カ年の発掘調査で、明らかになる坊の塚古墳」の画像

いよいよ迎えた、最終年度

第5次発掘調査では、どんな成果が?

区画列石を初確認

今年度の調査では、墳丘細部の構造と前方部の墳端を確認するため、3カ所の調査区を設定しました。そのうちの1つでは、後円部墳頂から斜面中腹の平坦面にかけて調査を行いました。これまでの調査同様、葺石が良好に残っており、平坦面と斜面との境には一回り大きな基底石が据えられていました。さらに平坦面から約1メートル上方に、水平に並べたと思われる葺石が確認されました。これは、葺石を規則的に積み上げるための作業単位を示す、「区画列石(くかくれっせき)」と考えられます。区画列石は、墳丘斜面全体に巡らされていると考えられますが、明らかな形で確認されたのは今回が初めてです。

見つかった基底石の写真

見つかった区画列石の写真
区画列石(上記矢印部分)

後円部へ上る道

墳頂部、前方部と後円部の境を調査したところ、低い前方部から高い後円部をつなぐ坂道(スロープ)が確認されました。この坂道は、隆起斜道(りゅうきしゃどう)と呼ばれ、後円部で埋葬や儀礼を行う際に前方部から上る道を意味します。後円部の斜面と隆起斜道の境界は、葺石の形と方向で明確に区別され、隆起斜道の幅は約6メートルあったと推定されますが、後世に大きく削られているようです。
また、側面の葺石上で、埴輪の破片がまとまって出土しました。埴輪が据えられていた位置は確認できませんでしたが、隆起斜道の両側にも埴輪が並べられていたと考えられます。

隆起斜道のイメージ図

墳丘斜面と隆起斜道の写真写真

前方部の墳端を確認

坊の塚古墳前方部の墳端は、古墳周囲の道路によって一部が削られています。これまでの調査成果から作成された墳丘の復元図では、前方部の角が道路の外側に及ぶことが指摘されていました。第5次調査では、道路に隣接する畑の地下から前方部南角と推定される地形が確認されています。それは、耕作土下の地盤を削り出した前方部1段目の裾と考えられます。そして、さらにその外側には周壕が広がっていることも確認されました。

墳端の検出状況の写真
第5次調査で確認された前方部の墳端

墳端推定位置の写真
前方部の墳端の推定位置(上記白点線部分)

これまで5年間の調査成果

調査の成果を説明する学芸員・近藤さんの写真
学芸員の近藤さん

平成27年度から5カ年の発掘調査により、墳丘全体の正確な形状と規模が明らかになりました。また、以前は後円部は三段、前方部は二段とされていた墳丘は、全体が三段築成であることが判明、斜面は保護・化粧のための葺石で覆われています。さらに、前方部から、後円部へ上る斜面には、隆起斜道と呼ばれる道が造られていました。そして、古墳墳頂には、隆起斜道を含め、前方部、後円部を生け垣で囲うように並べられた円筒埴輪列が確認されました。
一方、埋葬主体部(石槨)のあった後円部の中央は、過去の盗掘によって、大きく破壊されていることが分かりました。石槨を構成していた5枚の蓋石や壁の割石は、ほとんどが本来の位置を保っていませんでしたが、その大きさや方向などは、ほぼ推定することができました。一部の割石が赤く塗られていることから、石槨の内側の壁は赤色であったと思われます。
また、5年間の発掘調査を通じて、さまざまな遺物が出土しました。これらの遺物をほかの地域の古墳出土品と対比することで、今まで曖昧だった坊の塚古墳の築造年代が、4世紀末から5世紀初めに絞り込むことができました。

調査成果を伝える現地説明会

これまで毎年の調査ごとに、その年の成果を公開する、現地説明会を開催してきました。今年は、第5次調査の成果とともに、過去の調査区もあわせて公開し、歴史や古墳に興味のある方だけでなく、地域の小学生ほか、約250人の方にお越しいただきました。
今回の説明会では、坊の塚古墳の秘密を探るスタンプラリーも開催。ボランティアの「古墳マイスター」が案内する見学ポイントを設け、8カ所を巡った方には、今回だけのオリジナル缶バッジをプレゼントしました。さらに、ドローンによる坊の塚古墳の映像を公開。普段は見ることができない上空からの姿は、大変好評でした。

現地説明会の写真

ドローンを飛行させているようすの写真

ボランティアで解説を担当した、近藤章さん

古墳マイスター近藤さんの写真

日ごろは、中山道鵜沼宿でボランティアガイドを務め、地域の歴史にも興味があるので、「古墳マイスター」に登録しました。
今回の現地説明会には、たくさんの方が参加され、中には東京から見学に来たという方もいて、皆さんに満足していただけたことはとてもうれしかったです。今後、これまでの発掘調査の成果を、常に見学できるような整備を期待しています。

今年の秋・冬は古墳づくし!

発掘調査が一段落した11月以降は、坊の塚古墳をはじめ、各務原の古墳をテーマにしたイベントなどを多数開催します。皆さん、古代の各務原に思いをはせてみませんか。

企画展「古墳時代の各務原~600基の古墳は何を語るか~」

この企画展では、各務原の古墳時代を代表する市内の古墳を、出土品とともに紹介します。古墳の分布、形や規模、石室の構造、副葬品などから、各務原の古墳時代を解き明かしていきます。
また、今回の企画展では、事前に研修を受けたボランティア「古墳マイスター」が分かりやすく展示解説を行います。どうぞ、お楽しみに!

期間

  • 11月23日(土曜日)~12月26日(木曜日) 午前10時~午後5時

 (注)11月25日、12月2日・9日・16日・23日は休館

場所

  • 中央図書館3階 展示室A(那加門前町3)

坊の塚古墳シンポジウム「令和の時代に伝えたい古墳からのメッセージ」

このシンポジウムでは、坊の塚古墳の発掘調査を改めて振り返り、全国の古墳の活用事例を紹介しながら、古墳の保存と活用、未来への承継について、市民の皆さんと考えます。事前申込は不要で、無料で参加できます。多くの方のご来場をお待ちしています。

日時

  • 12月21日(土曜日) 午後1時~4時30分

場所

  • 産業文化センター1階あすかホール(那加桜町2)

定員

  • 300人(当日会場受付順)

内容

  • 午後1時~ 開催挨拶
  • 午後1時  5分~ 基調講演「令和に伝えたい全国の古墳の魅力」林正憲(国立文化財機構 奈良文化財研究所)
  • 午後2時10分~ 開催地報告「坊の塚古墳発掘調査の経緯と成果」近藤美穂(市埋蔵文化財調査センター)
  • 午後2時50分~ 事例報告「史跡青塚古墳と見守る会」大塚友恵(古代邇波の里・文化遺産ネットワーク)
  • 午後3時40分~ 座談会「坊の塚古墳から未来の各務原市へ」大堀等(市文化財を守る会)ほか

このページに関するお問い合わせ

埋蔵文化財調査センター
各務原市那加門前町3丁目1-3 中央図書館3階
電話:058-383-1123
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。