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平成30年7月「十二試艦上戦闘機」

ID番号 K25038更新日 平成30年7月1日

海軍 十二試艦上戦闘機(A6M1)

2018年3月24日に、各務原が日本に誇る航空・宇宙専門博物館として、「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(空宙博:そらはく)」がリニューアルオープンしました。今年度は特別に、博物館で実際に展示されている機体を解説していきます。
登場するのは、博物館や航空機を愛してやまない方ばかり。機体への愛情あふれる皆さんが語る魅力や見るべきポイントをお楽しみください。

第3回目の解説者は、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館の学芸課長である田畑克彦さん

田畑克彦さんの写真

空宙博は、航空エリアと宇宙エリアという、2つのエリアを比較しながら学び、楽しめる、全国でも珍しい博物館です。3月のリニューアルの際には、シミュレーターの映像や展示の紹介部分の監修を務めました。
心掛けたのは、どんな人にも分かりやすい内容にするということです。これからは未来の航空宇宙産業を担う子どもたちに、「宇宙ってかっこいい!」、「将来作りたい!」と思ってもらえるような、魅力ある展示や企画を目指しています。

「十二試艦上戦闘機」とは…

十二試艦上戦闘機は、第二次世界大戦で日本海軍の主力戦闘機となった零式艦上戦闘機の試作機です。「ゼロ戦」の名で有名なこの機体は、今日に至るまで国内最多生産機数を誇る飛行機でもあります。今回ご紹介する展示機は、1939年4月1日に各務原飛行場で初飛行した試作一号機の実物大模型です。

十二試艦上戦闘機の写真

【十二試艦上戦闘機 機体データ】

  • 搭載エンジン:瑞星 一三型 空冷複列星形14気筒
  • エンジン推力:644キロワット×1基
  • 最高速度:時速500キロメートル
  • 全備重量:2343キログラム
  • 乗員数:1人
     

当時の最先端技術が集まった航空機!

1936年、日本海軍は、滞空時間や操縦性において世界最高水準の艦上戦闘機となるよう、試作要求書を出しました。これに応じて三菱重工業が製作したのが十二試艦上戦闘機です。
主任設計者・堀越二郎さんにより、空気抵抗と重量を極限まで抑えた設計方針がとられました。全金属、密閉式、低翼単葉、引込脚、枕頭鋲、定速ピッチプロペラなど、当時の最先端技術を結集して実現した日本で最初の航空機です。1940年には、零式艦上戦闘機として制式採用され、1945年の敗戦まで1万機以上が生産されています。

十二試艦上戦闘機の全容解明に向けて

当初は謎に包まれていた!

十二試艦上戦闘機(左向き)の写真

しかしながら、十二試艦上戦闘機については参考資料が非常に少なく、なかなか全容解明は困難でした。完成状態の写真はなく、機首のエンジン周辺も確認できません。空気取入口や潤滑油冷却器の状態も不明で、色調も諸説がありました。そのため、図面やイラストなどは多くの推測の上に描かれてきました。

当時のようすがついに明らかに

十二試艦上戦闘機(上向き)の写真

空宙博に展示されている十二試艦上戦闘機一号機(木製)の実物大模型は、外観を可能な限り正確に再現しようと試みました。そこで新たに発見された製作中の高画質写真、風洞試験報告などさまざまな根拠資料をもとに、監修者の皆さんによる入念な考証を実施。それにより、非常に高い完成度で実物大模型を制作することができたのです。

十二試艦上戦闘機一号機と零式艦上戦闘機一一型を比較!

後に制式採用された零式艦上戦闘機一一型と比べた主な違いは以下のとおりです。

  • エンジンは零戦で使用された中島飛行機の栄発動機ではなく、三菱重工業の瑞星一三型空冷複列星型14気筒644キロワット(875馬力)。よって、エンジンを覆うカウリング周辺も形状・寸法が違います。エンジンカウルは、堀越氏の設計思想および図面形状からほぼ連続面にて処理
  • プロペラが二翅(にし)でスピナーがない(定速可変ピッチハミルトン式恒速2翅プロペラ)
  • 後部胴体が40センチ短く、垂直安定板と方向舵が40センチ前方の位置になる
  • 水平安定板と昇降舵が16センチ程下方。垂直尾翼面積が小さく水平尾翼位置が低い
  • 機体色は、十二試艦上戦闘機一号機、二号機だけに採用されたと伝えられる灰緑色

エンジンと展示紹介の写真

翼の写真

プロペラの写真

空宙博に行ってみよう!


ブースの写真

展示機では、当時の姿が再現され、「ゼロ戦」の原型がどのような姿だったのかを見ることができます。特徴である主翼のねじり下げも忠実に再現され、飛行テストで各務原の空を飛ぶイメージで、吊り下げ展示をしています。大きな米国機と比べられることが多いため、小さい戦闘機と思われがちですが、欧州の戦闘機と比べてはるかに大きな翼幅があり、見上げてみると改めて大きな機体であることに気がつくと思います。


全体の写真

8月には「ナイトミュージアム」と題して、夜間のライトアップや惑星観測会など行います。他にもイベントが盛りだくさんです。夏の思い出に、家族や友達で空宙博を訪れてみてはいかがですか?ぜひ博物館へ足を運んでみてください!

このページに関するお問い合わせ

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
〒504-0924 岐阜県各務原市下切町5丁目1番地
電話:058-386-8500 ファクス:058-386-9912