エンターキーを押すと、ナビゲーション部分をスキップし本文へ移動します。

  • ホーム
  • くらしの情報
  • 各務原の魅力
  • イベント
  • 市政情報
  • 事業者の方

現在の位置 : ホームBEST SMILE(ベストスマイル)バックナンバー一覧バックナンバー 空宙博大全 › 平成31年1月「三菱T-2CCV研究機」


ここから本文です。

平成31年1月「三菱T-2CCV研究機」

ID番号 K27598更新日 平成31年1月1日

三菱T-2CCV研究機

2018年3月24日に、各務原が日本に誇る航空・宇宙専門博物館として、「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(空宙博:そらはく)」がリニューアルオープンしました。今年度は特別に、博物館で実際に展示されている機体を解説していきます。
登場するのは、博物館や航空機を愛してやまない方ばかり。機体への愛情あふれる皆さんが語る魅力や見るべきポイントをお楽しみください。

第9回目の解説者は、学芸課の島崎芳雄さん

島崎さんの写真

以前は、航空自衛隊で機体の整備を担当しており、今回紹介する機体も整備した経験があります。修理して異状なく飛行できたときの感動は、今でも心に残っています。機体の魅力は、良くも悪くも一体一体に特徴や性格があるところ。まるで子どものように感じています。空宙博に来たときは、その違いを知ってより一層楽しんでください。

三菱T-2CCV研究機とは…

「三菱T-2CCV研究機」は、次世代の戦闘機開発を目指して、さまざまな研究が行われた飛行機です。1983年には名古屋飛行場で初飛行した後、岐阜基地で、技術開発やテストパイロット教育に用いられました。

「三菱T-2CCV研究機」の写真

【三菱T-2CCV研究機 機体データ】

  • 全長:17.9メートル
  • 全高:4.4メートル
  • 全幅:7.9メートル 
  • 重量:10.1トン
  • 最高速度:1.6マッハ
  • 搭載エンジン:石川島播磨TF40-IHI-801Aエンジン (二軸式アフターバーナー付ターボファン形式)×2 基
  • 最大推力:32.5キロニュートン(3310キログラム)×2
  • 乗員数:2人(試験実施時は1人)

作られた背景に迫る!

1970年代から1980年代にかけて、米国を中心とした航空先進国では、操縦にコンピューター制御を用い、安定性や運動性を確保する技術が取り入れられるようになりました。日本でも、1978年から防衛庁技術研究本部により、次世代戦闘機の開発に向けた研究・開発がスタート。研究には、国産初の超音速機「T-2高等練習機」の試作3号機(29-5103)が用いられました。1983年に「T-2CCV研究機」として、名古屋飛行場で初飛行が行われ、その後は各務原でCCV技術研究やテストパイロット教育に用いられました。

T-2CCV研究機で行われた研究

T-2CCV研究機で行われた研究は多岐にわたります。従来の機械式制御に代わる電子制御方式の「フライ・バイ・ワイヤ」や、運動能力向上に関わるさまざまな研究が行われました。

フライ・バイ・ワイヤの効果とは

「フライ・バイ・ワイヤ」の写真

「フライ・バイ・ワイヤ」とは、パイロットの操作をコンピュータ制御の電気信号によって、操縦に必要な各装置に伝えるシステムです。これまでの機械的な操縦システムでは、パイロットが繊細な操作を手動で行わなければなりませんでした。「フライ・バイ・ワイヤ」では、コンピューターが操縦の手助けをしてくれるため、パイロットの負担も軽くなります。また、常にコンピューターの制御が加わることにより、パイロットが誤った操作をしても、失速などの危険な状態を回避できるようになりました。

大きな進歩を遂げた、T-2CCV研究機のさらなる性能とは

T-2CCVの写真

T-2CCV研究機のCCVは「Control Configured Vehicle」の略で、日本語では「運動能力向上機」と呼ばれています。この研究機では、フライ・バイ・ワイヤにより機体の安定性が確保されたことに加え、高い運動性能を同時に実現しています。飛行方向を保ったまま機体の向きを変えたり、機体を一方方向に保ったまま飛行方向を変えたりといった、従来機では不可能であった飛行もできるようになりました。
T-2CCV研究機の開発経験は、航空自衛隊のF-2支援戦闘機開発への大きな力となりました。T-2CCV研究機によりフライ・バイ・ワイヤ技術が確立されたことで、日本の航空機技術は大きな進歩を遂げることになりました。

そして、今…

T-2CCVの写真

T-2CCVの写真

T-2CCVの写真

CCV技術研究やテストパイロット教育で使用されなくなった後は、技術的価値が特に高い唯一の機体であることから、航空自衛隊の保存指定航空機に選定されています。2014年に岐阜かかみがはら航空宇宙科学博物館の貴重な展示機の仲間に加わり、現在でも空宙博で訪れた人を楽しませています。

島崎芳雄さんの「三菱T-2CCV研究機」はいかがでしたか?ここでは語り尽くせない機体の魅力は、ぜひ博物館へ足を運んでご覧ください!
次号の機体紹介もどうぞお楽しみに。

このページに関するお問い合わせ

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
〒504-0924 岐阜県各務原市下切町5丁目1番地
電話:058-386-8500 ファクス:058-386-9912