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令和元年5月 「H3 ロケット」

ID番号 K29609更新日 令和元年5月1日

「H3 ロケット」

「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(空宙博:そらはく)」がリニューアルオープンして、1周年を迎えました。
4月からは、宇宙エリアの展示を解説していきます。
解説するのは、博物館や航空機を愛してやまない方ばかり。機体への愛情あふれる皆さんが語る魅力や見るべきポイントをお楽しみください。

第13回目の解説者は、学芸課の高屋佐保子さん

高屋さんの写真

空宙博では、日本で製作されたロボットの変容を、立体的な模型で確かめることができます。さらに、いろいろなロケットが並んでいるため、大きさなどを見比べることもできます。H3 ロケット単体ではなく、宇宙に何を運ぶのかといった宇宙全体のことも学ぶと面白いのではないでしょうか。ぜひ、ガイドツアーに参加して、知識を深めながら、空宙博の展示をより一層楽しんでください。

「H3ロケット」とは

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(空宙博:そらはく)は、昨年のリニューアルオープンから宇宙エリアが大幅に充実しました。宇宙エリアは、大きな格納庫風の実機展示スペースである「A3ゾーン」が終わるあたりから、「S1ゾーン」として始まります。宇宙エリアの展示は、地球から離れていくイメージで構成されています。このため、「S1ゾーン」では、宇宙ロケットの旅立ちをイメージできるように、H-IIロケットのエンジンやフェアリング(ロケットの先端部分)などの実物のほかに、日本のH-IIBロケット、ロシアのソユーズロケット、米国のファルコン9やスペースシャトルなど、各国ロケットの迫力ある打ち上げ映像を大スクリーンで見ることができます。
「S1ゾーン」の階段を登った「S2ゾーン」には、日本の宇宙ロケット研究が発展する初期に開発されたペンシルロケットのレプリカのほかに、イプシロンロケットやH-IIBロケットなど、日本がこれまでに開発したロケットの模型などとともに展示しています。H3ロケットの20分の1スケールの模型も、この「S2ゾーン」に展示しています。

階段あたりの写真

スクリーンの写真

「H3ロケット」全体の写真

【H3 ロケット 1/20模型】

  • 燃料方式:液体燃料方式
  • 1段目搭載原動機:LE-9 、SRB-3
  • 2段目搭載原動機:LE-5B-3
  • 開発元:宇宙航空研究開発機構、三菱重工業
  • 全重量:574トン

H3 ロケットは空宙博唯一の〇〇!

H-2.Bロケットの写真

H3 ロケットは、今後も日本が国の重要な人工衛星や探査機などを、宇宙へ輸送する手段を持ち続けられるように、現在運用しているH-IIAやH-IIBロケットの後継機として開発されています。試験機の打ち上げは2020年度に予定されているため、実は空宙博で唯一の未来の展示物なのです!H3 ロケットが完成したあかつきには、空宙博で展示しているH3 ロケットとの違いを観察してみてはいかがでしょうか?
ちなみにH3やH-IIロケットの頭文字である「H」は、第1段ロケットエンジンや第2段ロケットエンジンの燃料である水素元素の英語表記「Hydrogen」の頭文字から命名されています。

H3ロケットの3つの特徴

H3 ロケットは、初号機打ち上げ予定の2020年度以降、世界でどのようなロケットが必要になるかを調査・予測して、3つの特徴を持つロケットとして開発が進められています。その3つの特徴とは、ずばり「柔軟性」・「高信頼性」・「低価格」です。

1つ目は「柔軟性」

「H3 ロケット」全体の解説

「柔軟性」については、新規に開発している第1段エンジン「LE-9」の数と固定ロケットブースター「SRB-3」の数を変更することで、利用用途に合った価格・能力のロケットを構成できるようにしてあります。これは、最小限の構成で、人工衛星や探査機などの積み荷を宇宙へ届けられる点で「低価格」にも関係しています。
現在、LE-9の数は2~3基、SRB-3の数は0~4基の中から、3種類の構成で打ち上げを計画しています。空宙博の展示模型は「H3-24L」という構成です。H3の後ろの「2」はLE-9エンジンの数、その後ろの「4」がSRB-3の数、「L」はフェアリングの大きさを示し、2種類の大きさのフェアリングのうち大きいフェアリングを示しています。ほか2種類の構成は、H3-30SとH3-22Lがあるそうです。

H3-24L

  • 2…LE-9第1段エンジンの数
  • 4…固定ロボットブースターSRB-3の数
  • L…2種類のうち、大きい方のフェアリング

2つ目は「高信頼性」

ブース全体の写真

「高信頼性」について、H3ロケットは、H-IIAロケットやH-IIBロケットの高い打ち上げ成功率を継承し、確実に打ち上げるロケットを目指します。2019年4月現在で、H-IIAとH-IIBを合わせて47回打ち上げました。そのうち46回成功しているため、打ち上げ成功率は97.9パーセントという高い信頼性を示しています。

3つめは「低価格」

最後の「低価格」については、H-IIAロケットの打ち上げコストをさらに低減することで、他国のロケットの打ち上げに対して国際競争力の強化を目指すようです。現状、H-IIロケットの打ち上げコストは約100億円から110億円程度と言われています。今後のH3ロケットの開発コストにもよりますが、ぜひとも目標としている打ち上げコストに近づけて、競争力を高めてほしいと思います。

日本のロケット・宇宙産業を支える

ロケットの製造や打ち上げには非常に多くの企業が関わっています。例えばH-IIAを1基造り上げるだけでも、ロケットを製造する三菱重工業だけでなく、テレビドラマに出てくる町工場のようにロケットの部品を造る企業があり、その素材を造り、輸入する企業があり、さらにはロケットを運用する企業があります。
ロケット開発が停滞すれば、日本のロケット産業が停滞してしまい、日本が独自に培ってきたロケット技術が失われてしまうことにもなりかねません。H3ロケットの開発は日本のロケット産業や宇宙産業にとって非常に重要な位置づけにあると言えるでしょう。2020年度の打ち上げの成功を願っています。

模型の写真

アップした写真

スクリーンの写真

このページに関するお問い合わせ

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
〒504-0924 岐阜県各務原市下切町5丁目1番地
電話:058-386-8500 ファクス:058-386-9912