蘇原の中世館跡の保存について

ページ番号1006310  更新日 令和3年2月12日

印刷大きな文字で印刷

提案

 私は、蘇原野口町の中世館跡を、各務原市の文化財として保存していただきますようお願い申し上げます。
 この地は、中世館跡と言われますが、その歴史は古代にさかのぼります。飛鳥時代には、美濃国各務郡の郡衙の場所でもあり、昔から文化の栄えたところです。蘇原の名のごとく蘇我氏が開発し、当時の先進文化が伝えられて、ここに深く根づいていたといわれています。
 そのため、この地域の住民は、誇り高く、責任感も強く、高邁な精神をもちつづけています。それは「お獅子様」の伝説や、「文政更木騒動」の史実からもあきらかです。その蘇原の住民の心のより所がこの中世館跡です。
 史跡としての価値も大切ですが、先祖の尊い魂や志の宿るところとして、さらに文化的・精神的な価値の高いところでもあります。これを文化財として各務原市で保存していただき、私たちの努力で高邁な精神を末永く子孫に伝えていきたいと思います。
(令和2年4月20日受付 寺田 誠知さん)

回答

 このたびは、市内の遺跡に関するご提案をいただきありがとうございます。
 ご指摘のあった場所は、「野口町中世館跡」として、文化財保護法上の「周知の埋蔵文化財包蔵地」(いわゆる遺跡)となっています。鎌倉~室町時代の豪農か開発領主、あるいは武士の館跡と推定され、館の防御のための土塁と壕が現存する重要な遺跡です。
市としましても、これまでに本遺跡を文化財として指定し、保存することを検討しましたが、文化財指定には土地所有者の方の同意が必要であり、所有者のご意向により文化財には指定されないまま今日に至っています。
 開発などの現状変更に対して制限のある指定文化財(史跡)とは異なり、本遺跡に関しては、土地の開発や活用に対し市が制限することはできません。
 なお、一般的に開発などにより遺跡が損なわれるなどの影響が想定される場合は、文化財保護法に基づいてその箇所の発掘調査を実施し、遺跡の記録を取ることによって、データとして遺跡を保存(記録保存)することとなります。
(担当課:文化財課   電話:058-383-1475) 

このページに関するお問い合わせ

まちづくり推進課
電話:058-383-1884
まちづくり推進課 生活相談係へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。