戦争に行く兵士の無事を祈って

ページ番号1005273  更新日 令和3年2月12日

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千人針

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 千人針(せんにんばり)は、一枚の布に、千人の女性が一人一針ずつ、武運長久(ぶうんちょうきゅう)や無事の帰還を願って玉留めを縫い、出征(しゅっせい)する大切な人に贈られた布です。

 千人針を贈る風習は日清・日露戦争のころから始まったといわれ、日中戦争以後盛んに贈られるようになりました。各務原市歴史民俗資料館が所蔵している千人針は、両端にひもをつけたり、肌当りがよいように玉留めの布の上からあて布したりと、腹巻として常に身に着けてもらえるよう心づくしをされたものが見られます。

 千人針のデザインとして、「虎は千里を行って千里を帰る」の故事にちなみ、虎の絵が描かれたもの、語呂合わせで死線(四銭)や苦戦(九銭)を越えることを願い、5銭玉や10銭玉が縫いつけられたもの、また弾除けのまじないの言葉が書かれたものなどがあります。また玉留めを縫ってもらう際、基本的には一人一針でしたが、先述の故事から、寅年の女性に年齢の数だけ縫ってもらうとお守りとしての効果がアップすると考えられていました。

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