時代とともに姿を変えた生活道具
火熨斗
一見するとフライパンのように見えるこの道具。火熨斗(ひのし)といって、現在のアイロンにあたる道具です。
柄の先についた器状の部分に炭を入れ(写真左下)、平らな器の底を衣服に押し当てて、熱と圧力で衣服のしわを伸ばしました。その歴史は古く、奈良県や大阪府などの古墳からも副葬品として出土している道具です。
明治時代には、洋装の文化とともに船形の炭火アイロン(写真右下)が西洋から日本に伝わり、また戦後に現在使われている電気式のアイロンが普及したことで、火熨斗は日本の家庭から姿を消しました。
ちなみに、人に物を贈るときなどに言う「のしをつけて」という言葉は、この「熨斗」が元になっています。火熨斗、炭火アイロンのいずれも、川島会館4階の木曽川文化史料館で所蔵・展示しています。
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