寒い冬の布団を温めた暖房器具

ページ番号1005255  更新日 令和3年2月12日

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置炬燵

置炬燵の画像

 エアコンやストーブのなかった時代、寒い冬の室内をどうやって温めていたのでしょうか。

 写真は、戦後に電気式のものが登場するまで使用されていた「置炬燵(おきごたつ)」です。「こたつ」という名前ですが、主に、寝るときに足元を温めるのに使った道具です。炭や炭団(たどん、炭の粉を固めた燃料)を入れた火入れを中に置き、布団をかぶせて暖をとりました。1台の置炬燵で家族全員が温まれるよう、炬燵を中心に、敷布団を四方に敷いて使ったそうです。

 写真のような瓦(かわら)製の置炬燵のことを「大和(やまと)こたつ」、または「ばんどこ」、「ばんこ」などと呼びました。本体に穴が空いているため、寝ている間にうっかり足を火入れに突っ込んでやけどしたり、朝起きたときに布団が焦げていたりしたこともあったそうです。

 毎日の炭の準備や片付け、また、地震のときには慌てて外に持ち出さなければいけなかったりと、今の電化製品に比べ手間のかかる暖房器具といえますが、家族がこたつを中心に足元を寄せ合って眠る姿を想像すると、古き良き家族の姿としてほほえましく感じられます。

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