とってもエコ!貸出用の酒ボトル

ページ番号1005257  更新日 令和3年2月12日

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徳利

徳利の画像
「鵜沼駅」と書かれた徳利

 写真の焼き物は、「徳利(とっくり)」という、お酒を入れる容器です。

 現在でも、家庭で日本酒を飲むときに、燗(かん)をつけたり、お猪口(ちょこ)に注いで飲んだりするのに、同じ名前の「徳利」が使われますが、この写真の徳利は、少し用途が違います。

 この徳利は、酒屋でお酒を買うときに使う、貸出用の容器です。現在は、お酒を買うときには、ガラス瓶や紙製のパックに入ったお酒を容器ごと購入しますが、昭和の初めごろまで、お酒は基本的に量り売りで、酒屋でこのような貸出用の徳利に入れてもらい持ち帰りました。

 このような徳利を、その細長い見た目や、焼き物の産地である「備後(びんご)」からとって、「貧乏徳利(びんぼうとっくり)」と呼びました。表面には、地名や酒屋の店名、電話番号などが大きく書かれ、店の宣伝も兼ねた製品でした。

 当時は、この徳利を持って酒屋に買いに行くのが、子どもたちの定番のお使いのひとつだったそうです。子どもには重くて大変だったと思いますが、繰り返し使うこの徳利は、ごみも出ずリターナブル。現代の環境対策にも合った、エコなシステムだといえそうです。

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