「体験できる」ヨロイに復元!古代の支配者の証

ページ番号1005206  更新日 令和3年2月12日

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大牧一号古墳出土小札

大牧一号古墳出土小札の写真
展示台に並べられる小札(上)展示中の復元挂甲(下)

 鵜沼大伊木町にある陵南小学校には、校庭に6世紀後半の前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)である大牧一号古墳(おおまきいちごうふん=市史跡)が保存されています。この大牧一号古墳では、昭和57年に発掘調査が行われ、石室(せきしつ)から家形の石棺(せっかん=石でできた棺)や馬具、須恵器(すえき)などのほか、小判のような鉄の板が大量に出土しました。その数は、なんと1200枚以上。一体何に使われたものでしょうか?

 この板は「小札(こざね)」と呼ばれ、紐で連結して、「挂甲(けいこう)」(または小札甲)という古代の鎧(よろい)となります。大牧一号古墳出土の小札は、幅2センチメートル、長さ6~15センチメートルほどで、各小札には、紐を通すための穴がいくつも開けられています。小札を連結して作ることで、体の動きに合わせて可動するため、動きやすいことが特徴です。各小札は、帯を巻く部分は長く内側にカーブしているなど、部位によって形状や穴の位置を変えて作られており、高度な金属加工技術が施された、高い身分にあった人物のための道具です。

 市では、この大牧一号古墳の挂甲を復元し、令和2年7月から中央図書館3階の歴史ギャラリーで展示しています。本来の鉄製ではなくアルミ製ですが、小札の連結のしかたや大きさなどがよく分かる展示になっています。実際に着装する体験もできますので、ぜひ一度展示をご覧ください。

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