とってもユーモラス!な陶器製の狛犬

ページ番号1005209  更新日 令和3年2月12日

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灰釉狛犬(市重要文化財)

灰釉狛犬の画像
灰釉狛犬(上)背面の刻銘(下)

 各務山の前町の八幡神社に伝わる狛犬(こまいぬ)です。

 「狛犬」と聞くと、神社で 2 体対になって置かれている、石造りの大きなものを想像されるかもしれません。しかしこの狛犬は、焼き物で作られた陶製(とうせい)のもので、高さも約 28 センチメートルと、かなり小ぶりです。現在は、神社の参道など屋外に置かれることが多い狛犬ですが、元々は本殿など屋内に置かれたもので、こうした狛犬は大きさも小さく、風雨にさらされないことから木造のものも多く確認されています。

 八幡神社の狛犬は陶製で、表面に淡緑色の釉薬(ゆうやく)である「灰釉(かいゆう)」が施されています。向かって右側の阿形(あぎょう )・左側の吽形(うんぎょう)ともに角を持ち、特徴的な目や鼻、ひも状にした粘土を貼り付けて表現したたてがみなど、素朴で愛嬌のある姿をしています。

 この狛犬は背中の部分に刻銘(こくめい)が彫られ、江戸時代に奉納されたものであることが分かっています(写真下)。このように焼き物で狛犬を作り神社へ奉納するのは、美濃地方と尾張地方にのみ見られる独特の文化だと言われています。

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