家康配下の猛将たちの禁制

ページ番号1011396  更新日 令和3年5月19日

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安積家文書

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安積氏は、野口村(現在の蘇原野口町)の庄屋(農民のリーダー)を務めていた一族です。領主である旗本徳山氏から、名字を名乗ること、帯刀することを許されており、代々野口館(リンク先を参照)に居住する有力な農民でした。

安積氏は戦国時代、一族が山内一豊に仕え、土佐藩士になっています。土佐藩士の歴史が記された「御侍中先祖書系図牒」には、安積の先祖は美濃の地侍であり、長男以外は安積を名乗らない特別な一族であることなどが記されています。

「慶長五年(1600)八月二十四日付 本田中務・井伊兵部連署 禁制」は、安積家の古文書の一つです。「本田中務・井伊兵部」とは、徳川家康の家臣、本多忠勝と井伊直政のことです。「野口村での乱暴狼藉(ろうぜき)、放火、陣取り、田畑の刈り取りなどの略奪行為、竹木の伐採、人取り(人身売買)を禁止する」という内容であり、野口村が東軍に協力したことによって与えられた禁制であると思われます。

他にも安積家文書には、天正十七年(1589)の太閤検地の検地帳など、市の所蔵資料では最古級の古文書が残っています。しかし、約3000点の文書のほとんどは庄屋としての諸記録や書状であり、戦国時代以前のことや、代々居住していた野口館に関することはよく分かりません。

なお安積家文書は、現在、市内の古文書団体の協力のもと、目録化・解読作業を進めています。今後の新たな発見にもご期待ください。

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