興味深い各務原市の植物

ページ番号1001535  更新日 令和3年2月12日

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 各務原市に生息している植物の中には、面白い特徴をもったものがあります。その特徴に由来した名前をつけられることもあります

ヘビノボラズ(メギ科)

ヘビノボラズの写真

 花期は5月から6月で、湿地の周囲に生える小型の落葉低木です。果実は直径約6ミリメートルの球形で赤く熟します。枝に刺があるためにヘビも登れないということから名がつきました。このヘビノボラズも周伊勢湾植物の一つです。

ゴンズイ(ミツバウツギ科)

ゴンズイの写真

 ゴンズイの分布は関東以西とされていて、この各務原あたりが北限になります。ゴンズイという役にたたない魚がいることから、この木の材がもろく役にたたないのでこのかわった名がついたと言われます。実は半月状で豆の形で、鮮やかな紅色をしています。熟すと赤い実の中に黒色の種子が見えて、実のとても美しい木の一つです。

サギソウ(ラン科)

サギソウの写真

 花期は8月から9月で、山地の湿地に生える多年草です。まるでシラサギが羽を広げたような形の花が咲くことから名がつきました。山野草として人気が高く、採取により急激に減少してきて、絶滅危惧2類になっています。

モウセンゴケ(モウセンゴケ科)

モウセンゴケの写真

 花期は6月から8月で、白い花を咲かせます。山地のやや日当たりのよい湿地に生えます。葉に赤い腺毛が多く、一面に群生する様子を毛氈(もうせん)にたとえて名がつきました。
 葉に腺毛があり、先端から粘液を出して昆虫をとらえる食虫植物で、日当たりのよい湿地に群生しています。花は白く、うずまき状の花序は開花するにつれて直立します。

カキラン(ラン科)

カキランの写真

 花期は6月から8月で、柿色のつりがねを思わせる形をした花を咲かせることから名がつきました。花の大きさは、開花時でも1センチメートルほどであまり大きくありません。谷筋や湿地に生える多年草で、地下に根茎をもち、横に這わせます。おもしろいことに、葉は、上部のものと下部のものは小さく、中程のものが最大になります。

ミズワラビ(ミズワラビ科)

ミズワラビの写真

 田んぼの中に自生する水生シダ植物です。形の変化が著しく、小さいもので数センチメートル、大きいもので50センチメートル以上になります。葉は柔らかく、1回から4回羽状に裂ける幅広い栄養葉と2回から4回羽状に裂け細くシカの角を思わせる胞子葉の二種類あります。
 夏の終わりころから栄養葉をつけた株が現れ、稲刈りが済むと急速に成長して胞子葉をつけ、稲作によく適応した生活形をしています。ただしわずかの農薬でもすぐに絶えてしまいます。

ササユリ(ユリ科)

ササユリの写真

 花期は6月から7月で、約10センチメートルほどのロート型の花を横向きに開きます。葉がササに似ていることからこの名がつきました。花の色は普通、淡い紅色で芳香がありますが、紅色や白色と色の変異も多く見られます。清楚でかつ華麗な花として採取され、急激に減少しました。

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