川上貞奴没後80周年記念作品「新オペラ貞奴-すべては誠をもって-」制作・上演事業(創作オペラ「貞奴」プロジェクト/令和8年度事業)

ページ番号1027155  更新日 令和8年9月9日

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各務原市まちづくり活動助成金 令和8年度交付事業の活動の様子を紹介します。(レポートの内容は、事務局の取材や団体からのヒアリングなどをもとに作成しています。)

まちづくり活動助成金 令和8年度事業

まちづくり助成1年目

事業概要

各務原市や木曽川流域にゆかりのある川上貞奴没後80周年記念作品「新オペラ貞奴-すべては誠をもって-」の制作・上演を通じて、地域の文化芸術の振興と発信力を強化する。

予算

  • 総事業費 6,580,000円
  • 助成金交付申請額:300,000円
  • 用途:舞台製作(大道具・照明・音響)委託、演出家謝礼、作曲者指揮指導者金、客演謝金、衣装・小道具など、プログラム印刷費、記録動画DVD制作委託料、会場運営委託料、ピアノ調律代、練習会場使用料、保険料

「新オペラ貞奴-すべては誠をもって-」プリニーの市民会館で初上演(8月30日)

公演ポスター

8月30日(日曜日)午後1時30分から4時30分、プリニーの市民会館において、「新オペラ貞奴―すべては誠をもって―」が上演されました。客席はほぼ満席となり、およそ800人が初公演を観劇しました。

オペラ前半は、晩年の貞奴に姪の青木鶴子から手紙が届くシーンから始まり、葛藤する鶴子を諭しながら、似たようなことを経験した貞奴が自身の人生を振り返る内容で構成されました。
10代で福沢桃介と出会って恋に落ちるものの、実ることがなかったこと。その背景には養母である亀吉のバックにいた初代総理大臣の伊藤博文と桃介の学ぶ慶應義塾創設者の福沢諭吉との対立があったこと。川上音二郎と出会い結婚し、川上一座の女将となり芝居の道へ進んだこと。川上一座の海外巡業で訪れたベルリンで、ベルリンに滞在する日本人の世話役でジャーナリストの玉井喜作邸でのパーティーに参加し、後に児童文学の父と呼ばれる巌谷小波と出会ったこと。帰国後の夢の中には小波とともに子ども向けの芝居「御伽芝居」を始めることが含まれていたことなどが描かれました。
後半では、貞奴が夫の川上音二郎の早逝後に木曽川の水力による電源開発を行う福沢桃介の夢に協力したことを回想する構成で描かれました。妻籠宿の最後の当主だった島崎広助(島崎藤村の実兄)らによる反対運動と未来に向けた考え方の違い、大井ダム工事での新しい技術と現場の作業員との軋轢などの困難を乗り越えた二人のエピソードが盛り込まれました。
最後のシーンは、各務原市内にある貞照寺が舞台となり、実際に貞照寺に常駐する僧侶である平出さんも出演しました。

舞台のようす

来場者に配布されたパンフレットには、オペラの細かいあらすじや出演者の来歴が紹介されており、貞奴の人生を学ぶと同時に現在この地域で活躍する芸術家たちの存在も知ることができる内容となっていました。
また、一般社団法人プルヌスペルシカ 百科編集部が発行した「初演記念制作川上貞奴深掘りブックレット」も配布し、貞奴にまつわるエピソードを補いました。ブックレットには多くの専門家や研究者、関連する活動をされている方々が寄稿したり取材を受けるなどして、貞奴の現代へとつながるさまざまな足跡や、関係した人物について紹介されています。

来場者からは、「予想以上に内容の濃いオペラでした。観劇するまで名前くらいしか知らなかったけれど、貞奴さんの偉業がよくわかりました」、「金光先生の歌声に想いを感じて泣きそうになりました。3時間、あっという間でした」、「ブックレットは貴重な資料になりますね」という言葉がありました。

団体は、今後もオペラの楽曲の市内外のイベントでの披露や貞奴さんを紹介する講話など、地域文化への密着・貢献・交流を中心に活動を予定しているということです。

プリニーの市民会館で舞台稽古(7月26日)

舞台練習風景

7月26日(日曜日)午前10時30分から午後6時30分、プリニーの市民会館において、舞台稽古が行われました。演出家のなみ悟朗さん・作曲者の菰田尚子さんの指導のもと、ピアノ・エレクトーン・打楽器による生演奏で、実際の衣装を身につけ練習しました。

場面ごとの出入り、立ち位置の確認を行った後、前半・後半とできるだけ流れを止めずに練習しました。ここまでメンバー全員がそろうことは少なく、全員の立ち位置が初めて決まった場面もありました。ソリストの歌唱や楽曲の繋ぎ方、場面背景などを初めて認識する合唱メンバーも多く、舞台袖で待機中にも、場面の切り替わりを台本と見比べながら、自分の出番や話の流れを確認していました。
実際の控室はどこか、上手・下手の出入り口はどこか、衣装は揃っているか、場面の切り替えの間に着替えが間に合うか、前奏の間に袖から歌唱位置まで移動できるか、練習中に決めた楽曲中の振り付けがそろうか、などなど、鵜沼福祉センターで練習してきた動きやグループSNSで共有された連絡事項をもとに確かめ、次回の練習の課題として記録していました。

今回の舞台には、子どもから高齢者まで幅広い年代の方が参加し、恵那など遠方から参加するメンバーも多くいます。ソリスト・演奏者・指導者・事務局も、それぞれ別の立場を持ちながらプロジェクトに参加しています。異なる事情を持つさまざまな年代の人たちが一緒になって舞台をつくるために調整が必要になる場面が多く見られますが、それぞれの思いや事情を伝え合い、サポートし合うなどしていて、メンバーそれぞれが柔軟さや臨機応変さを大切にしていること、その過程を経て互いの関係を深めていることが伝わってきました。

貞照寺での打ち合わせ(6月29日)

打ち合わせのようす

6月29日(月曜日)午前10時30分から11時30分、貞照寺において、関西電力東海支社のお二人と、創作オペラ「貞奴」プロジェクトの金光代表・大谷副代表・事務局の藤田さん、貞奴フォーラム実行委員会の仲谷さんとの打ち合わせが行われ、関西電力東海支社から、団体がオペラ公演時に配布予定のパンフレット冊子へ掲載する寄稿文の提供を受けました。

貞照寺は、川上貞奴が晩年に私財を投じて建立したお寺です。7月18日に貞照寺で開催される「貞奴誕生日法要奉納コンサート」では、団体メンバーがオペラ作品の一部楽曲を披露する予定をするなど、団体と貞照寺は良好な協力関係を築かれています。今回、団体の打合せに当たっても、「マダム貞奴を演じた女優達」などの写真やポスターや関連する記事などが飾られた応接室を提供されました。貞照寺に常駐している犬山成田山の僧侶・平出さんは、「私もオペラで貞照寺の和尚役として出演することになっています。」と挨拶されました。

打合せに同席した貞奴フォーラム実行委員会の仲谷さんは、もともと関西電力に勤務されていた経歴をお持ちで、創作オペラ「貞奴」プロジェクトの立ち上げ経緯や貞奴フォーラム実行委員会との関係性、活動の変遷についてもご存知です。電力会社と市民活動団体双方の立場で言葉をつなぎ、「今後も地域との共生を」と呼びかけられました。団体事務局の藤田さんは、「このプロジェクトは、オペラを公演することだけが目的ではありません。内容も、貞奴や桃介の偉業を紹介するドラマというだけでなく、文化芸術と産業、女性活躍、SDGsなど複数の視点が含まれたドラマです。今の私たちが未来に向かっていくためのドラマでもあります。」と、このプロジェクトが伝えたい壮大なテーマや意義を伝えられました。

関西電力東海支社からの寄稿文では、関西電力が保有する木曽川水系の発電所のうち、福沢桃介が建設した7つの水力発電所についての紹介が含まれ、近代日本の電力網の基礎を築いた福沢桃介と、桃介の大井ダム建設を支えた川上貞奴による功績を伝えています。寄稿文を掲載するパンフレット冊子は、情報量が大変大きなものになるため、編集などを一般社団法人プルヌス・ペルシカが担う予定です。団体代表の金光さんは「多くの関係者様にご協力いただいて大変ありがたく思っています。」と完成を楽しみにされていました。

生音に合わせた歌唱練習(6月28日)

生音に合わせて歌唱するメンバーのようす

6月28日(日曜日)午前11時から午後5時、鵜沼福祉センター集会室において、オペラの演奏者による合奏練習と、生音に合わせた歌唱練習が、演出家のなみ悟朗さん・作曲者の菰田尚子さんの指導のもとに行われ、30人が参加しました。

これまでは縣さん・津田さんによるピアノや大谷さんによるエレクトーンの伴奏に合わせて練習していましたが、今回、松尾志穂子さんによるマリンバや打楽器が加わると、一気に迫力が増しました。楽曲は練習中に見直されることで少しずつ変化しているため、変更箇所やタイミング、曲と曲の繋ぎ方などを確認する時間にもなりました。また、オペラの流れに沿った曲順で練習に当たり、ひとつの場面の中で何曲も続くことから、それまで一曲ずつ練習をしていた合唱メンバーからは、「楽譜では分かれて記載されている部分も、実際はつながった場面だと改めて認識しました。」、「舞台なので、ソリストの方の演技に合わせて私たちの合唱中も感情を表現する必要がありますね。まだ余裕がなくて難しいけれど、頑張りたいです。」という声もありました。

この日は生音と合わせることに集中しましたが、メンバーからは「立ち位置はどうなるか」、「どのように振舞ったらいいか」、といった質問も飛び出しました。また、前回の衣装合わせで不足していた小物などが追加で用意され、衣装担当の竹内さんがリストをもとに確認しました。7月からは毎週練習を重ね、7月26日(日曜日)からは実際の舞台となるプリニーの市民会館での稽古も行われるということです。

衣装合わせ(6月7日)

6月7日の練習風景

6月7日(日曜日)午後0時30分から3時、蘇原コミュニティセンター集会室において、「新オペラ貞奴―すべては誠をもって―」のソリストと合唱の歌唱練習、衣装合わせが行われました。

衣装合わせは、劇団はぐるまに所属する演出家 なみ悟朗先生の指導のもと行われました。5月24日(日曜日)の練習で示されたイメージ図をもとに、出演者や衣装担当者がそれぞれ役柄に合わせた衣装を持ち寄り、実際に身につけて並ぶことで、色味や雰囲気を調整しました。シーンごとに、着物、洋装、作業着や小物などを確認し、団体から出演者に貸し出す小物や、購入が必要な小物の個数などを把握しました。

「全然準備が足りていない」、「衣装を把握するだけで頭がパンパン」と焦りを見せる合唱メンバーへ、団体副代表の大谷さんは、「今日の衣装合わせは、こんな流れでこんな衣装や着替えが必要なんだ、これが足りていないんだ、と把握することが目的だから、それでいいんですよ。」とフォローしました。

出演者からは、「今回初めてオペラに参加します。見ているだけでは分からなかった細かい作業や役割があることがわかって、ひとつの舞台を作り上げる大変さを実感しました。これから観る舞台は今までとは違う目線で楽しむことができそうです。」という声がありました。

オペラ公演に向け練習開始(4月12日)

4月12日の練習風景

4月12日(日曜日)午後1時から5時、中央ライフデザインセンター第2音楽室において、「新オペラ貞奴―すべては誠をもって―」の合唱練習とソリストの歌唱練習が行われました。

この日は、キックオフミーティング後初めての練習で、プロジェクトの中心メンバーを核に、プロのソリストや講師、市の講座や各地の合唱サークルなどで音楽を楽しむ有志らなど、34人が集いました。
合唱練習では、初めに全員で台本と楽譜を見ながら、自身の役割を確認しました。途中、代表の金光さんや、作詞を担当した藤田さんから場面背景の説明もあり、音楽への興味をきっかけに参加したメンバーが、川上貞奴や関わりのある人物が生きた時代や功績を自然と学ぶ時間となりました。
その後は安藤京子先生と岡部敬太郎先生の指導で合唱曲を練習し、曲の全体イメージを掴みました。休んだ方との進捗共有や次回に向けた個人練習のため、LINEグループでは練習を録音した音声データがやりとりされました。

メンバーの皆さんは、これから8月30日(日曜日)のオペラ公演を目指し、15回の練習を予定しています。

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