かかみ野の風土
かかみ野の風土シリーズ
各務原市では、平成11年度から「かかみ野の風土」というテーマのもとに、郷土の特色ある自然や文化などを調査し、刊行物としてまとめていく事業を進めてきました。平成14年から「年中行事と交通」「植物と人々のくらし」「産業と人物」を順次発行。平成16年度に「動物と人々のくらし」を発行して事業を終えました。4編ともに市民のみなさんから聞き取ったことをもとに、各務原市の特色・風土が分かるように編集されています。ぜひご覧ください。
かかみ野の風土 年中行事と交通
「年中行事」と「交通」の2部構成になっています。「年中行事」では、各地で行われている伝統的な祭りをはじめとして、今は途絶えてしまった、三井町の虫送りのような行事を掘り起こすとともに、桜まつりや福祉フェスティバルのような新しい催しごとも採録しました。「交通」では、各務原が東西を結ぶ交通の拠点であったことから、中山道付近に残る史跡や文化財を調べ、往時の宿場や脇往還の様子についてまとめました。
また、木曽川の渡し場や舟運の歴史的展開について章を設け、木曽川流域において、物流・交易がさかんに行われていたことも著しています。
・平成14年4月発行
・1,500円
かかみ野の風土 植物と人々のくらし
植物が、人々のくらしとどのように関わっていたかをテーマにしています。具体的には「食べる」「遊び」「道具」「行事」「薬草」「燃料」などを観点にして、植物が人々のくらしの中で果たした役割や意義を市民のみなさんから聞き取り、まとめていきました。その数は三百数十名におよびます。「食べる」の調査事例は「遊び」に次いで多く見られましたが、木の実をそのまま食べたというものから、母親が手間をかけて調理したというものまで多種多様に存在しました。
また、すでに忘れ去られたものをできる限り再現してみることも本書の中で心がけました。ノダフジを使ったターザンごっこなど、カラー写真満載で紹介しています。
・平成15年3月発行
・1,500円
かかみ野の風土 産業と人物
各務原市の代表的な産業と郷土ゆかりの人物についてまとめました。写真や具体的な資料を数多く取り入れ、分かりやすく親しみがもてる本となっています。
「産業」では、農・工・商業だけでなく、金融や観光、鉄道なども含め、関係者の話をふんだんに取り入れて、その起こりや変遷が分かるように構成を工夫しています。各務野のサツマイモを利用したデンプン工場やイモ飴づくりなど、今では見ることもできない昭和30年代の生産活動についても、新たな資料を発掘して当時の姿を再現する試みも取り入れています。
「人物」では、郷土にゆかりがある20名の人物と2つの人物集団について紹介しています。各務用水の開発に尽力した横山忠三郎や、走り幅跳びの選手で幻の昭和15年東京オリンピック代表となった福田通夫など、時代を問わず、郷土の発展につくした人物の足跡を追い求め、地域に及ぼした影響や育んだ文化などをまとめました。
・平成16年3月発行
・1,500円
かかみ野の風土 動物と人々のくらし
市域に生息した動物や飼育動物を調べ、人々がその動物とどのような関わりを持ちながら生活してきたかをテーマにしてまとめました。動物は、ほ乳類・鳥類・は虫類・両生類・魚類・昆虫などすべてを対象とし、関わり方を「遊ぶ」「食べる(料理)」「飼う」「刺される」「見て楽しむ」などの観点から聞き取ることを基本にしました。捕らえて遊ぶという項目では、子ども同士で小川にせきをつくり、そこへ魚を追い込んでつかまえるという「かいどり」の方法も具体的に紹介しています。読んでみると、当時の子どもたちの歓声が聞こえてくるかもしれません。
・平成17年3月発行
・1,500円
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