各務原市 GIGAスクール端末調達における保護者負担と不平等に関する提言

ページ番号1028232  更新日 令和8年8月10日

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提案

 一保護者として、令和8年度のGIGAスクール端末(iPad)調達プロセスにおける、予算配分と仕様選定の妥当性について疑問があり、市長へ直接意見を届けたくご連絡いたしました。
 県が公開している公式データ『(令和8年度整備)岐阜県市町村等GIGAスクール端末整備(iPad Wi-Fiモデル)に係るプロポーザル募集【選定結果】別表3』を拝見したところ、調達内容に大きな矛盾を感じております。
 教育委員会からは「iPadカバーの発注については近隣市町と足並みを揃えて前年度から動き、すでに発注済」と回答をいただいております。しかし調達データを見ると、他市が「キーボード一体型カバー」を選定しているのに対し、各務原市だけが「カバーとキーボードを単体でバラ売り調達」しています。近隣とお揃いではなく各務原市のみ仕様が違う点から、「足並みを揃えた」というのは単に購入時期(スケジュール)のことだけだったのでしょうか。
 さらに、この県のデータでは「スタンド兼本体カバー(No.6)」と「ハードウェアキーボード(No.7)」に市が〇をつけて公費調達(上限64,200円)しているはずですが、現場では「カバーも保護者購入」と説明を受けております。国の予算枠で調達したはずのカバーがあるのになぜ保護者負担になるのか、予算の使途に強い疑問を抱かざるを得ません。
近隣自治体の内容(キーボード・ペン有)は以下の通りです。
・神戸町、羽島市(上限6.9~7.2万円/5年保証)
・各務原市(上限64,200円/バラ売り・ペン無)
・山県市、坂祝町、郡上市(上限5.9~6.1万円/5年保証等)
 各務原市より予算が低い山県市等がセット品を賢く選定してペンまで全員分確保しているのに対し、本市はバラ売り調達で予算を圧迫しペンを買い漏らしています。各自の財布でペンやカバーを買わせる形になれば、学校現場には親の経済力による生々しい格差が生まれます。
 文科省のガイドラインには仕様が合わない場合の「オプトアウト(単独調達)」も規定されています。
 行政がこれを「平ための免罪符」にする姿勢に整合性を感じません。また更新時期はやってきますので、次回は必ずこのような失敗がないよう、調達プロセスの再検証と早急な改善を強く求めます。
 そもそも私がこの調達の不整合(周辺自治体との差)を自力で調べるに至ったのは、市側の無責任なたらい回しの対応がきっかけです。突然「タッチペンは保護者負担」と聞き性能を教育委員会に問い合わせたところ、アプリや使い方は「学校の裁量」と丸投げ。そこで学校に直接確認したところ、「まだ現場に端末が届いていないので詳細が分からない。おそらくこれくらいの性能が必要では…」という、現場の困惑が伝わる曖昧な返答しか得られず。どんな学習のためにどんな機能がいるのか知りたかっただけですが、最後まで保護者として本当に必要なタッチペンの性能は分からずじまいのままでした。
 市民に負担と判断を強いる一方で、教育委員会は学校に丸投げし、学校は端末すら無い中で手探りで対応を迫られている。この現状に強い不信感を抱き、市議を通じて確認を求めたところ、返ってきたのが「近隣と足並みを揃えた」「買えない家庭に配慮して性能は問わないため整合性は取れている」という、共同購入内容とは完全に矛盾する、形ばかりの辻褄合わせの回答でした。
 その後見つけた県の共同購入の選択肢にある「ディスク製・繊維製のペン先」の製品については、学校の先生から「これは子どもが書き込む時に苦労するからやめておいた方がいい」と、使用を勧めない旨を告げられたものと一致しています。共同購入で他町(本市より予算の少ない坂祝町等)は使いやすいOSや仕様を選んでいます。本市も自由が利くなら、なぜ最初から子どもが困らない別のものを購入・選定しなかったのでしょうか。オプトアウト(単独購入)の選択肢もありました。そもそも、全国的にシェア率の高いChrome OSはなぜ最初から選定から外されているのでしょうか。
 つまり、市側が「整合性」と言い張る裏で、保護者や学校現場は完全に置き去りです。これは一律支給の原則を破綻させているだけでなく、本来の「GIGAスクール構想」が掲げる環境一律支給の原則にも完全に反しています。そもそも保護者が本当に知りたいのは、この端末で「何を教えるのか(何をするのか)」という本質なのですが、その指針を忘れないでいただきたいです。
(令和8年6月22日受付)

回答

 このたびはGIGAスクール構想に関するご質問並びにご提案をいただきありがとうございます。
 本市では、文部科学省のGIGAスクール構想にもとづき、個別最適な学びを実現するため、1人1台端末等の整備を行っております。
 現在児童生徒が使用している端末は令和3年2月に導入したもので、令和8年夏の更新に向けて令和7年度より準備を進めてまいりました。
 端末の購入にあたっては、文部科学省の指針に沿って、県内全市町村等で構成する「岐阜県市町村等GIGAスクール端末整備推進協議会」において共同調達を実施し、端末本体の仕様および調達する年度が共通する市町村等を一つの単位として、プロポーザル方式により納入業者を決定したところです。
 オプトアウトによる単独調達については、主に端末本体が他自治体と比較して著しく高性能なもの等を調達する場合に認められるもので、本市については他自治体と周辺機器に関する仕様に異なる部分があったものの、文部科学省が示す条件に該当しなかったため、共同調達となったものです。
 なお、岐阜県が公表している自治体間の調達価格差については、ケース、キーボードのみによるものではなく、有害なウェブサイトや学習に関係のないウェブサイトへのアクセスを制限するウェブフィルタリングソフトの有無、端末の遠隔管理を行うソフトの種類、初期設定作業委託の有無等、共同調達で導入する項目の差異も関係しており、本市の調達結果が割高であるとの認識はございません。
 なお、個別にご指摘のあった内容については以下の通りです。
1. タブレットケース
 タブレットケースは、扱い方によって老朽化が異なり、再利用しようとした際、それぞれの個体の状態の差が大きくなっていたことから、貸与品ではなく、個人所有のものとして用意していただくよう、令和6年度以降の新入生についてはタブレットケースの購入(負担)を保護者の皆様にお願いすることとしました。
 このような運用としたため、現在の小学校2・3年生の児童においては、端末貸与と同時にタブレットケースを一度ご購入いただいている経緯がありますので、今回の共同調達においては、現在の小学校2・3年生の児童に貸与する分のみを公費で調達するものです。
 この措置は、端末の一斉更新の際に、保護者の皆様にタブレットケースを購入いただく回数(負担)に差異が生じないようにするための特例的な措置であり、今回の一斉更新にあわせて児童生徒全員に市からタブレットケースを貸与するものではない点について、ご理解頂きますようお願い申し上げます。
2. 端末の種類(OS)
 現在使用しているApple社のiPadOSを搭載したiPadは、令和2年度の導入時に、教育委員会や学校関係者で組織する検討会において、文部科学省が指定した3つのOS(Windows、iPadOS、Google ChromeOS)を比較した中で、コスト面、操作性、活用のし易さ、既存パソコン教室との連動といった項目の評価が最も高かったことから選定いたしました。その後、学校現場での活用状況に問題ないことや、機種を変更することに伴う負担等を考慮したうえで、今年度の端末更新においても引き続きiPadを調達することとしております。
3. タッチペン
 タッチペンについては、文部科学省の方針において全児童生徒に整備するものと位置付けられておりますが、本市では、文部科学省へ確認の上、鉛筆等の筆記用具と同様に各ご家庭で用意いただくものと位置付けて、保護者の皆様に購入をお願いしております。
 仕様につきましては、各学校や家庭での使用状況に各自が使いやすいものを選んでいただくこととして、特に指定はしておりません。
4. 機器の用途
 学校現場において教材等資料の提示・閲覧、児童生徒の意見集約および共有、遠隔授業の実施等に活用するためのツールとして、GIGAスクール端末および周辺機器を使用しております。
 今後も児童生徒の学習環境の向上に向けて取り組んでまいりますので、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
(担当課:教育総務課 電話:058-383-1117)